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耳にコバン ちょっとためになるボク的ロックンロール通信 第14回

2020 年 9 月 15 日 火曜日

第14回 夏を感じたんです。

 

コバン・ミヤガワ

 

 

ここ何ヶ月か、散歩を日課としている。

ただ音楽を聴きながら、あれこれ考えながら歩くのにハマっている。

時には20分、時には1時間以上歩き続けてしまうこともある。

 

8月も終わりに近づいたある日、いつものように散歩に出た。

 

気がつけば7月が過ぎ、気がつけば8月も終わろうとしているじゃないか。

気がつけばレジ袋にお金を取られるようになっていたし、気がつけば帰省もできずにお盆も過ぎてしまった。

 

思えば「夏」を感じることなんてしていない。こんなご時世だから仕方ないケド。

来月からの「耳にコバン」、何を書こうか。

そんなことを考えながら歩いていた。

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一杯の紅茶と英文学 〜『赤毛のアン』のお茶会編〜 第8回

2020 年 9 月 15 日 火曜日

第8回 なぜリンド夫人は初対面のアンに「みっともない」と言ったのか?

 

南野モリコ

 

アヴォンリー村の常識人、リンド夫人

 

『赤毛のアン』がきっかけで欧米のおもてなしカルチャーに目覚め、英米文学に出てくる「お茶」の場面を愛する筆者が、『赤毛のアン』のお茶の場面をしつこく深読みするコラム。なんと第8回となりました。

 

ネットフリックス製作のドラマ『アンという名の少女』がNHKで始まりましたね。原作を忠実に映像化していると思いきや、現代の視点で大胆にアレンジがされています。『アン』といえば「料理や手芸がでてくる保守的な小説でしょ」と勝手にイメージしていた人たちをも取り込むパワーがあると信じています。なんといっても地上波放送ですから影響力が違いますね。新しい解釈も出てくることでしょう。「ふーん、こういう見方もできるのね。レイヤーケーキ食べたい」と言いながら、このコラムもお読み頂けると嬉しいです。

 

さて、新型コロナウイルスの影響で生活が急激に変化しました。趣味といえば読書と紅茶くらいしかない筆者は、家にいる時間が長くなると、アンが憧れた完璧にエレガントなお茶会について妄想の世界に行ってばかり。アンがマリラに使いたいとねだったバラの蕾のティーセットとはどんなものだったのかしらと想像したり。そんな時に、手がかりとなる貴重な情報が入りました。8月19日にカナダのリースクデイルからオンラインで行われた、『「赤毛のアン」を書きたくなかったモンゴメリ』の著者の梶原由佳さんのセミナーで、モンゴメリがフランスのリモージュのティーセットを愛用していたことが分かったのです。 (続きを読む…)

日々是好日 第12回

2020 年 9 月 15 日 火曜日

◇8月○日

美容室でドラマ「SUITS 2」の話題がでる。

アメリカの話なんで、実際、日本の法律事務所とは違いますよねえと美容師さん。

 

⁂ ⁂ ⁂

 

この時、私は美容師さんに心から感謝しました。

本連載の原稿、毎回七転八倒しています。優しい担当の方の温情で、なんとか掲載を続けられておりますが、毎回六転目くらいで締切ギリギリになります。

弁護士の仕事を垣間見てもらい、この仕事に興味を持ってもらうとともに、普段はおよそ意識しなくても、法律がいかに皆さんの生活に関わっているか、その影響がどれほど大きいかが伝わればいいなと思っています。そして法律ひとつひとつを定めているのは、結局、立法府である国会のメンバーを選挙で選ぶことのできる一人一人であるということに思いを至らせる内容にしたい(目論見を書いてしまった)という気概だけは捨てていません。しかし実際には、守秘義務違反をするわけにはいかないので具体的な仕事のことを詳しく書くことはできないし(もし書けたら、弁護士ってやりがいのある仕事だなときっとわかってもらえるでしょう)、そうなると読み応えは減ってしまうし、不正確なことも書きたくないし、本業で書面を書くより難しいなといつも感じています。

そんな中、ヒントをくれた美容師さん本当にありがとう。

今回は、日本の法律事務所と弁護士について書きたいと思います。 (続きを読む…)

あてにならないおはなし 第11回

2020 年 9 月 15 日 火曜日

第11回 「犯罪学の学び直しによる生活再建計画」

 

阿部寛

 

話が相前後して誠に恐縮だが、心身が絶不調となった大学生活後半期から卒業後の立てこもり生活、その中で考案した生活再建計画は、「犯罪学の学び直し」だった。

立てこもり生活において様々な分野の書籍を乱読した。必死になって自分の人生の目的を模索していたのだと思う。その時期に講読した本の中で大いなる影響を受けた1冊が、阿部謹也の『自分の中に歴史をよむ』だ。

そこに一橋大学の学生時代、阿部が上原専禄(ドイツ中世史の権威)のゼミに入り学んだ折の印象深いエピソードが書かれている。

卒論のテーマ設定にあたり、上原が阿部に対して「どんな問題をやるにせよ、それをやらなければ生きてゆけないというテーマを探すのですね」とアドバイスしている。もう一つは、上原がゼミ生に語った「解るということはそれによって自分が変わるということでしょう」ということば。

この二つのことばと学問への姿勢は、人生の目的と当面の目標を探しあぐねていたわたしにとって、大きな励ましとなった。 (続きを読む…)

ひあり奈央の占星術 9/1〜9/30

2020 年 9 月 1 日 火曜日

ひあり奈央

 

 

☆今月は漠然と考えてきたこと、水面下で動いてきたことが表面化し始めます。

 

今年前半は今までにないような変化を迫られる期間でした。その期間中に今まで何となく考えてきたこと、水面下で動いてきたことが誰しもあったはずです。そのようなことが今月からは具体的に事象として現れ、はっきりと目に見える形で変化していくタイミングとなっています。

今年6月の夏至の頃は、稀に見る家や地域に関する新しい意志が生まれやすい時期でしたが、今月以降は実際に引っ越しをするというような動きを取る人も多いでしょう。意志から具体的な行動へのシフトが起こりやすいので、友人や知人の決断や突然のカミングアウトに驚くこともあるかもしれません。

10日頃からは、自分が勇気を持って決断した方向性が本当にそれで良かったのかというような不安感が出てきそうです。今年の決断の多くはとても新しい雰囲気の斬新なものが多いのですが、やはり長く続く既存のルールに沿うべきではと迷いが出てくる可能性が。来年の1月初旬まではトライ&エラーが多い実験的な期間となっていますので、あまり深く考えずに自分を信じて進むことが大切です。今月は社会的に見ても個人的に見ても、古く凝り固まった体制を変えたい、新しい流れを作りたい衝動と、長い時間持続しているシステムとのせめぎ合いがありそうです。伝統的なものを新しい形でよみがえらせるなど、今月は良い工夫ができる時でもあります。

前半は人との交流が楽しく、活気付きます。久しぶりの人とのミーティングは前半に持ってくると吉。後半は言い過ぎなどに注意しましょう。

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日々是好日 第11回

2020 年 8 月 15 日 土曜日

◇7月○日

宝塚歌劇・月組「グランドホテル」の公演映像を観る。

ホテルマンのエリックが、生まれた子どもを祝福し、この子は全てを手に入れるだろう(大意)と歌うところで私は毎回泣く。登場人物は各々の(それが叶わないことが観客にはあらかじめ分かっているものもある)希望を見つけて、グランドホテルを旅立って行く。

⁂ ⁂ ⁂

宝塚が大変なのである。

公演のお休みが続いている。

阪急は鉄道もホテルも百貨店も持っている大きい会社だから、きっと大丈夫という分厚い信頼と、そうはいっても多数の生徒・スタッフを抱えた、そして不急不要のエンタメである宝塚が、この状況にいつまで持ち堪えられるのかという不安がないまぜになる。

私にとって宝塚は、オットーにとってのフラムシェン、男爵にとってのエリザヴェッタあるいはその逆だ。小林一三先生どうか宝塚をお守りください。

 

◇7月△日

刑事事件判決。 (続きを読む…)

一杯の紅茶と英文学 〜『赤毛のアン』お茶会編〜 第7回

2020 年 8 月 15 日 土曜日
第7回 なぜアンはアラン夫人にレイヤーケーキを焼いたのか?

 

南野モリコ

 

 

アラン夫人の名前は何?

 

『赤毛のアン』がきっかけで欧米のおもてなしカルチャーに目覚め、英米文学に出てくる「お茶」の場面を愛する筆者が、『赤毛のアン』に出てくる大小さまざまな「お茶の時間」を深読みするコラム第7回です。今年2020年は、新型コロナウィルスが起こったため、あらゆる場所において変更とキャンセルが連続の1年となってしまいました。しかし『赤毛のアン』周りはちょっとしたバブルのような気がします。北海道芦別市にある「カナディアンワールド」のリニューアル・オープン、アニメ『世界名作劇場』の再放送、そしてネットフリックスのドラマ『アンという名の少女』が9月よりNHKで放送されるというニュースです。ヴィクトリア朝時代を舞台とした『赤毛のアン』を現代風に大胆にアレンジしたドラマ・シリーズが地上波で放送されるのは嬉しいですね。エイミーベス・マクナルティが演じる新しい『赤毛のアン』を楽しみながら、「ふーん、こういう読み方もあるのね。いちご水飲みたい」と、このコラムもお読み頂けると嬉しいです。

 

 

さて、筆者がアンと出会ったのは、アンと同じ11歳になる年のこと。『赤毛のアン』読者の多くが少女時代に作品と出会い、ダイアナとの友情やギルバートとの初恋、料理や手芸、プリンスエドワード島の美しい風景によって魔法をかけられたと思います。 (続きを読む…)

あてにならないおはなし 第10回

2020 年 8 月 15 日 土曜日
第10回 「心身バラバラの意味をちょっと深掘り」

阿部寛

 

青年期の暗夜行路の微かな灯となってくれたものの一つが「森田療法」であったことは、前回書いたとおりである。何人かの読者から「実は私も森田療法の治療を受けていました」というご連絡をいただいた。マイナーな治療法と思っていたが、治療経験者も結構いるようだ。私にとってこの療法は、青春の絶望期には絶対無二の救済策であったが、今は不安や混乱時の必携アイテムであり、自分の身体に「大丈夫かい」と語り掛けるときの深呼吸みたいなものかもしれない。そもそも森田療法のスタンスは、一つの正義や真理を信奉することとは相容れない「間合い」のようなものだ。

今回は、心身バラバラ状態の意味を別の視点からもう少し深掘りしてみたい。

心身ともに「もう無理だ」と悲鳴を上げているのに、その事実を受け容れず、さらに叱咤激励し無理を強いる。なぜそうするのだろうか。自らの現実を受容しない「かたくなさ」は、どこから来るのか。「自己評価の低さ」

とか「他者承認欲求の強さ」とかだと理解すべきなのか。いやいや、そんなのんきな話ではないのだ。<自分の物差し>が欠けているのと、頑なな固定観念や行動準則が、痛々しいほどに内面化しているのだ。

「モノ」「コト」のあり様を究めるには膨大な時間と手間がかかる。与えられた「問題(非現実的設問)」に解答することは容易なことだ(しかし、私にとっては逆に容易ではなかったけれど)。なぜなら、生きている状況も消去され、初めから「正解」が設定されているからだ。ここでは、自己の生き方や、他者や社会との関係性を振り返り、学びほぐしをし、生き直しをする「批評」と対話の営みが徹底的に排除されている。現状受任と従順の極みであり、いかに社会的適用をするかを訓練するのだ。わたしたちが与えられてきた学校教育や職場研修の大半がこれだ。だから、リアリティもなければ、知的関心もわかない。受苦も共感も生まれない。だが、わたしたちの日々のくらしや人生は、喜びや悲しみ、悩みや苦労の連続で、矛盾に満ちており、一刻も停止しないダイナミックなものだ。そこでは、状況を見極め、一瞬一瞬にひたり、その中で醸成されつつある予兆を直感的に感得する力と、問題設定の視点とセンスが求められる。つまり、どのように自分で(自分たちで)「問題を立てられるか」が肝心なのだ。 (続きを読む…)

ひあり奈央の占星術 8/1〜8/31

2020 年 8 月 1 日 土曜日

ひあり奈央

 

 

今月は夏休みを取る人も多い時期となりますが、社会的な活動は活発になりやすいタイミングが来ています。相変わらず、突然に、衝動的に物事を始めやすいのですが、能動的に動ける人にとっては生産的な1カ月となるでしょう。斬新なアイデアや大きな野心が生まれ、それを社会に活かしたいという欲求が強くなるタイミングで、かつその野心がストレートに行動に結びつきやすく、先月に比べると無駄も少ないでしょう。行動は大胆ですが、大雑把になりやすい面もあります。ここに注意しながら進めば、成果に繋がりやすいですが、今月前半は他者に対して言い過ぎたり、暴言を吐いたり吐かれたりという体験をしやすいので気をつけて。表現の誇張などにも注意しましょう。また普段は社会的な事柄にそれほど興味がない人でも、政府の政策や発言などについ反応して熱くなったりしやすい時です。客観的な視点を保持しながら、その場にあった発言を心がけるようにしましょう。

8月19日には獅子座の後半で水星を伴って新月が起こります。今年は働き方や、提供するサービス内容などの変更を迫られている人も多いと思いますが、この新月で新たなサービスや企画がとりあえずまとまりやすい空気感となります。この新月に向けて準備をしてもいいでしょう。半ば以降は、体調が良く体がよく動き、普段以上の活動量になる人も多そうです。恋愛では、束縛してべったりしたいという気持ちと自由でいたいという気持ちと矛盾する心が生まれやすいです。カップル同士でもバランスを取るのが難しい時期ですので、自分とは異なる個体の相手をよく理解しようという姿勢で進んでいくのがいいでしょう。

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日々是好日 第10回

2020 年 7 月 15 日 水曜日

山本有紀

 

◇6月○日

事務所に高校生のお子さんがいる人がいる。

そのお子さんがそろそろ、文系か理系かを決める時期とのこと。

⁂ ⁂ ⁂

高校生の頃、アラビア語を勉強したいと思って大学は外国語大学を志望していた。

そのため文系か理系かで悩むことはなかったが、途中アラビア語は語学の授業で勉強しようと思い直し、結局文学部に入った。

しかしその文学部も2回生になる時に転学部してしまった。

その後もいろいろ寄り道をして、一時は病院でアルバイトをしていた。医師という仕事も面白いな……しかも開業医儲かるね……と思った。しかし血を見るのはイヤなので、自分に医師は務まらないだろうと思っていた。ところが司法修習で行政解剖(ものすごくざっくりいうと、犯罪の被害には遭っていないが死因が不明の人の解剖)に立ち会う機会があり、驚くべきことに血を見ても体の中を見てもびくともしなかった。

解剖では、ご遺体をかなり細かく分解してその各々を見ることになるが、怖さや血がイヤという気持ちはどこかに吹き飛んで、人間の体はこうなっているんだな……こんなに精緻な作りなのね……と心から興味深かった。こんなに細かいいろいろで人間の体が成り立っている(本当に凄いのです)のだから、そりゃ少しでもおかしいところがあったら全身に影響するだろうね……でも人はみんなこのいろいろがバランスをとって生きているんだねぇ……そしてそのトラブル対応ができる医師や薬を作ってる人! すごいね! と医療従事者への畏敬の念が大変に高まった。15歳で行政解剖に立ち会っていたら、理系に進んでいたかもしれない。 (続きを読む…)