憐憫の孤独

憐憫の孤独

ジャン・ジオノ/著 、 山本 省/訳
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発売日 : 2016/3/11

書名カナ レンビンノコドク
判型/製本 四六/並製
ページ数 239
ISBN 978-4-7791-7053-9
Cコード 0397
環境の重要性が指摘されているいまこそ「ジオノ文学」が秘めた可能性は大きな意味をもつ。自然の力、友情、人間の交友の温かさなどが語られる一方、生きることの詫びしさや孤独がテーマの本書は、二十もの中編・短編から構成。ジャン・ジオノ山本 省978-4-7791-7053-9フィギュール彩
(1)憐憫の孤独[放浪者の物語]
(2)牧神の前奏曲[鳩をひとりの男が助ける物語]
(3)畑[妻の心が自分から別の男に移って
しまったので、家を出て見知らぬ土地で畑を開墾して
暮らしている男の物語]
(4)イヴァン・イヴァノヴィチ・コシアコフ
[第一次大戦中、ジオノとロシア人が見張役を
務めることになり、言葉が通じないにも関わらず
心が通い合うようになる物語]
(5)手[盲人がすべてを手で確かめる物語]
(6)アネットあるいは家族のもめごと
[孤児が21歳になり孤児院から出て働きはじめ、
おばさんが雇い主を表敬訪問する]
(7)道端
[メキシコに行ったことがある男の妄想を聞く]
(8)ジョフロワ・ドゥ・ラ・モッサン
[買取った果樹園の木を抜こうとしたところ、
売った男が情熱の注がれた桃の木を引き抜くなら
殺すぞと脅し、注意されると男は自殺する
といって騒動を引き起こす]
(9)フィレモン[豚の屠殺を生業とする男が、
娘の結婚式の間際に豚を殺さざるをえなくなり、
殺し処理する物語]
(10)ジョズレ
[太陽を食べるという妄想を語る男の物語]
(11)シルヴィ[男に捨てられ田舎に帰ってきた
シルヴィは男への未練を捨てられない。シルヴィを
素朴な青年が見守る物語]
(12)バボー[自殺した青年の様子を女が語る物語]
(13)羊[樹木の気持になりきることができる男が、
樹木や風景などについて語る物語]
(14)伐採人たちの故郷[農場にはどこでも糸杉が
植えられているが、糸杉が音楽を奏でるという物語]
(15)大きな垣根[襲われた野ウサギからカラスを
追い払ったが、野ウサギは怖がっているのが分かった。
人間と動物のあいだには垣根がある]
(16)パリ解体[大都会に未来はないという物語]
(17)磁気[自然のなかに放り出されても
生きていける男とはどういう人間なのかを考える]
(18)大地の恐怖[生きていることが不安なため
さまよい歩く男]
(19)漂流する筏[山の中には無人島のような
暮らしをしている住人がいる。そこでは非人間的なこと
が時として行われている]
(20)世界の歌[世界の歌が聞こえてくる作品を
書きたい。その必要があるという主張]
ジャン・ジオノ
Jean Giono(1895-1970).
南フランス、オート=プロヴァンスのマノスク生まれ。
第一次大戦出征。1929年に出版された『丘』が
アンドレ・ジッドに絶賛される。
第二次世界大戦では、
戦争の無意味を[説き、フランスの武装解除を]
主張したため、逮捕される。1953年に書かれた
『木を植えた男』は、雑誌「リーダーズ・ダイジェスト」の
[「あなたがこれまでに出会った最高に並はずれた人物」に
ついて書いてほしいという]アンケートへの回答だったが、
架空の物語だということが判明したので、
編集部は掲載を見送った。しかしこの作品はその後、
二十数か国語に翻訳され、世界中で読み継がれている。
山本 省
やまもと・さとる
1946 年兵庫県生まれ。信州大学名誉教授。
京都大学大学院博士課程中退。
主な著書には『ジャン・ジオノ紀行』(彩流社)、
主なジオノ作品の翻訳には
『喜びは永遠に残る』(河出書房新社)、
『世界の歌』(河出書房新社)、『木を植えた男』
(彩流社)、『丘』(岩波文庫)等がある。