日本近現代文学における羊の表象

日本近現代文学における羊の表象

漱石から春樹まで
江口 真規/著
通常価格
¥3,740
販売価格
¥3,740
通常価格
現在購入できません
単価
あたり 
発売日 : 2018/1/22 bookendアプリ起動

書名カナ ニホンキンゲンダイブンガクニオケルヒツジノヒョウショウ
判型/製本 A5/上製
ページ数 264
ISBN 978-4-7791-2411-2
Cコード 0095
羊が日本に輸入された明治時代以降、漱石、安部公房、村上春樹等によって日本の近現代文学に描かれた「羊」の文化社会的意義とは何か。文学研究と環境問題・社会問題を切り結ぶアニマル・スタディーズ/エコクリティシズム。江口 真規978-4-7791-2411-2漱石から春樹まで
主な目次

第1章 夏目漱石『三四郎』
――「迷羊」の起源とその解釈

羊の異質性――日本における羊の歴史
「迷える羊」
――『新約聖書』と『トム・ジョウンズ』との比較
「堕落女学生」美禰子
「書く女」としての可能性の否定
――アフラ・ベーンへの言及を通して
漱石の英文学研究と羊

第2章 江馬修『羊の怒る時』
――関東大震災の怒れる民衆

江馬修の経歴と『羊の怒る時』
「羊の怒る時」と地震の発生
――黙示録的解釈
群れるものとしての羊
『台湾日日新報』への掲載理由
『羊の怒る時』に描かれた社会主義者弾圧の諸相
「羊を怒らすこと勿れ」
――羊飼いへの警鐘

第3章 らしゃめんの変容
――唐人お吉物語と戦後占領期における羊の表象

らしゃめんの起源とその変遷
唐人お吉物語
――十一谷義三郎『時の敗者 唐人お吉』を中心に
戦後占領期のらしゃめん――パンパンとの比較
高見順『敗戦日記』――去勢された小羊
大江健三郎「人間の羊」――《羊たち》の沈黙

第4章 安部公房作品における羊の表象
――満洲の緬羊政策と牧歌的風景の構築

変形譚としての「詩人の生涯」
――「綿」から「ジャケツ」へ
「詩人の生涯」と『詩集下丸子』
戦後日本と満洲の緬羊飼育
――ホームスパンと「ジンギスカン」
安部公房の植民地経験と羊
「盲腸」・「羊腸人類」・『緑色のストッキング』
――羊の腸を移植される人間

第5章 村上春樹『羊をめぐる冒険』
――「迷羊」の継承と羊に取り憑かれた者たち

村上春樹作品における羊と『三四郎』からの影響
観光牧場の誕生
――高度経済成長期の緬羊飼育
日本近代の象徴としての羊
――羊博士・アイヌ青年・羊男
羊博士の「羊つき」
――憑き物から精神病へ
先生の「羊つき」
――身体と精神のコントロール・テクノロジー
江口 真規
Maki Eguchi.
えぐち・まき
1987年、熊本県生まれ。
筑波大学大学院人文社会科学研究科
文芸・言語専攻博士課程修了。博士(文学)。
現在、秋田県立大学総合科学教育研究センター助教。
共著:The Semiotics of Animal Representations(Rodopi, 2014)、
『異文化理解とパフォーマンス――Border Crossers』
(春風社、2016年)。
共訳:
ノエル・キングズベリー『樹木讃歌 樹木と人間の文化誌』
(悠書館、2015年)。