井伏鱒二と戦争

井伏鱒二と戦争

『花の街』から『黒い雨』まで
黒古 一夫/著
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発売日 : 2014/7/23

書名カナ イブセマスジトセンソウ
判型/製本 四六/上製
ページ数 228
ISBN 978-4-7791-2034-3
Cコード 0095
被爆者の悲しみを静かに訴えかける名作『黒い雨』…。占領下(シンガポール)の庶民の日常を描いた『花の街』…。彼の戦争に対する身の処し方を、『黒い雨』などの作品を通して、その深い文学の営みを論ず。978-4-7791-2034-3『花の街』から『黒い雨』まで
序 今なぜ井伏鱒二と戦争なのか 

第一章 瞋恚を胸に、「書くこと」に徹す――「戦争」への処し方(1)
 〈1〉小林秀雄と「生活者」
 〈2〉「徴用中」の文章
 〈3〉「記録」すること――『徴用中のこと』など

第二章 『花の街』から『遙拝隊長』へ――「戦争」への処し方(2)
 〈1〉「ペン部隊」、そして徴用作家
 〈2〉『花の街』の特異性
 〈3〉『遙拝隊長』

第三章 『徴用中のこと』が孕むもの――「戦争」への処し方(3)
 〈1〉文学者の「戦争加担」
 〈2〉「徴用」
 〈3〉「記録者」井伏鱒二
 〈4〉そして、浮上してくるもの


第四章 戦時下の「日常」――「戦争」への処し方(4)
 〈1〉「従軍」から「疎開」へ
 〈2〉疎開生活
 〈3〉したたかに、しなやかに

第五章 「庶民=常民」の目線 ――戦中から戦後へ、その「揺るがぬもの」
 〈1〉「記録者」の眼
 〈2〉持続する「志操」
 〈3〉静かな「瞋恚」

第六章 原爆文学としての『黒い雨』
 〈1〉「記録文学」か「原爆文学」か
 〈2〉『黒い雨』の「反戦・反核」思想
 〈3〉『黒い雨』と「被爆者差別」
 〈4〉『黒い雨』と現在の核状況
 〈5〉「風化」に抗する

第六章補論 『黒い雨』盗作説を駁す――捏造される文学史 
 〈1〉『黒い雨』盗作説を自作自演――豊田清史という歌人
 〈2〉『黒い雨』を巡る豊田清史の言説批判
 〈3〉谷沢永一・猪瀬直樹の『黒い雨』批判を駁す

第七章 井伏鱒二と原発――戦後文学史の中で 
 〈1〉プロメテウスの「新しい火」
 〈2〉「安全神話」の崩壊
 〈3〉井伏鱒二と原発
黒古 一夫
(くろこ・かずお)
文芸評論家、筑波大学名誉教授、華中師範大学外国語学院大学院特別招聘教授。
著書に『北村透谷論―天空への渇望』(79年 冬樹社)、『祝祭と修羅―全共闘文学論(85年 彩流社)、編著書に『日本の原爆文学』(全15巻 83年 ほるぷ出版)他多数。