流動する〈黒人〉コミュニティ

流動する〈黒人〉コミュニティ

アメリカ史を問う
樋口 映美/編 、 ヘザー・アンドレア・ウィアムズ/ 、 佐々木 孝弘/ 他
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発売日 : 2012/2/6

書名カナ リュウドウスルコクジンコミュニティ
判型/製本 A5/上製
ページ数 288
ISBN 978-4-7791-1763-3
Cコード 0022
〈黒人〉コミュニティの検証で見えるアメリカ史の諸相!奴隷の別離や再会、南北戦争後の新生活を築く人間関係、シカゴでの黒人の輪、ポーターたちの連帯の姿、ガーナでのアフリカ系アメリカ人亡命者たち、海を越える解放の神学、変化を続けるニューヨークの姿……。樋口 映美ヘザー・アンドレア・ウィアムズ佐々木 孝弘藤永 康政ケヴィン・ゲインズ土屋 和代村田 勝幸978-4-7791-1763-3アメリカ史を問う
目 次/流動する〈黒人〉コミュニティ――アメリカ史を問う

まえがき……………………………………編 者

第一章「その災難がいつ降りかかるのか」
   ――奴隷制下、黒人家族別離の物語に浮上するコミュニティ……ヘザー・A・ウィリアムズ(樋口映美訳)
  はじめに
  第一節 別離はいかに到来するか
  第二節 親から話された子どもを自ら世話する「仲間」たち
  第三節 逃亡奴隷を助ける人々
  第四節 家族再会への奮闘――南北戦争後の物語
      1 広告で家族の行方を捜す
      2 子どもを取り戻そうとする親
  おわりに

第二章 外に向かって開かれた家族とコミュニティ
   ――一九〇〇年、ノースキャロライナ州ダーラム市のアフリカ系アメリカ人たち……佐々木孝弘
  はじめに
  第一節 白人との比較で見るアフリカ系アメリカ人家族の特徴
  第二節 黒人奴隷制度の遺産
  第三節 移住の過程で壊される家族
  第四節 家族の脆弱性を補完したコミュニティ
  おわりに

コラム① 「ダーラムの理髪師」ジョン・メリックとリンカン病院の建設………佐々木孝弘

コラム② アン・ロズモンドとの出会いから…………………………………………樋口映美

第三章 シカゴ・サウスサイドの実業家ジェシー・ビンガと仲間たち……………樋口映美
  はじめに
  第一節 起業するジェシー・ビンガ――様々な人びととのつながり
      1 不動産業からの出発
      2 ビンガの結婚
      3 「われわれは団結しなきゃね」――広がる仲間作り
      4 オヴァトンとアボット
      5 「ニグロの大物たち」――ABCの活動
      6 ビンガ全盛期の光と陰
  第二節 銀行という媒体に集う人びと
      1 「経済的協力」に賭けるビンガの「利他主義」
      2 口座開設者と「大移動」
      3 口座を開設した男性と女性
  第三節 サウスサイドの人種模様
      1 黒人居住地域の充実と隔離――忍び寄るスラム化
      2 ビンガ・アーケイドの建設――人種を超えたつながり
  おわりに

第四章 プルマン・ポーターの公共圏
   ――鉄道サービス労働者のコミュニティと「隠されたトランスクリプト」……藤永康政
  はじめに
  第一節 プルマン社の寝台車特急事業と黒人鉄道労働者
      1 ジョージ・プルマンの寝台事業
      2 プルマン・ポーターと人種
  第二節 黒人鉄道労働と人種化・ジェンダー化の進行――労働運動と肌の色の阻却条項
  第三節 鉄道サービス労働の現場
      1 鉄道サービス労働のパラドクス
      2 北部都市の階級編制とサービス労働
      3 鉄道サービス労働者の公共圏
      4 BSCPの闘争――ジョージからニュー・ニグロへ
  おわりに

コラム③ ニューヨーク第三六九歩兵連隊とジェームズ・リース・ヨーロップ………藤永康政

第五章 政治コミュニティを追い求めるブラック・ラディカリズム
   ――ガーナのアフリカ系アメリカ人亡命者たち………………ケヴィン・ゲインズ(藤永康政訳)
  はじめに――ガーナとアフリカ人ディアスポラのネットワーク
  第一節 冷戦下での模索
     1 アフリカの独立
     2 赤狩りと黒人ラディカリズム
     3 生命線としてのガーナ
  第二節 非人種決定論と現実の狭間で
     1 反植民地主義同盟
     2 コンゴ危機
3 ルムンバ処刑の国際的波紋
     4 コンゴ危機とガーナのアフリカ系アメリカ人コミュニティ
  第三節 マルコムXとガーナ
     1 アフリカ系アメリカ人コミュニティ
     2 マルコム暗殺とンクルマ政権転覆
  おわりに

第六章 「黒人神学」と川崎における在日の市民運動――越境のなかの「コミュニティ」…土屋和代
  はじめに
  第一節 「黒人神学」の形成――ジェームズ・H・コーンを中心に
     1 ビアーデンからの出発
     2 「キリスト教はブラック・パワーそのものである」
  第二節 川崎における市民運動と黒人解放運動/神学
     1 川崎市臨海部における在日居住区の形成
     2 「寄留の民の神学」と「黒人神学」
  第三節 日立就職差別裁判と黒人キリスト者
     1 日立就職差別裁判
     2 国境を越えた支援運動の展開、日立闘争の勝利
  第四節 日立闘争後の市民運動と「黒人神学」の再想像/創造
     1 日立闘争後の市民運動
     2 抑圧と解放への世界史的視座――「黒人神学」の再想像/創造
  おわりに

コラム④ ハイチ人/系がアメリカで出会った人種主義的暴力…………………村田勝幸
  (1)ハイチ人/系を取り巻く歴史的・社会的・法的な背景
  (2)警察の残虐行為と黒人コミュニティ

第七章 ヘイシャン・ディアスポラからアフリカン・ディアスポラへ
   ――警察の残虐行為が構築する人種連帯のかたち…………………………村田勝幸
  はじめに
  第一節 警察の残虐行為という「日常」――アブナー・ルイマ事件とアマドゥ・ディアロ事件
      1 一九九七年八月九日未明、フラットブッシュ(ブルックリン)
      2 一九九九年二月四日未明、サウンドヴュー地区(ブロンクス)
  第二節 ヘイシャン・ディアスポラからアフリカン・ディアスポラへ
        ――パトリック・ドリスモンド射殺事件
      1 二〇〇〇年三月一六日未明、ミッドタウン(マンハッタン)
      2 「犠牲者の悪魔化」への反発
      3 覚醒するハイチ系、連帯する黒人
      4 ドリスモンド事件の教訓
  おわりに
 
あとがき…………………………………………………………………………………編 者

註………………………………………………………………………………………

事項索引………………………………………………………………………………
人名索引………………………………………………………………………………
樋口 映美
専修大学教授。著訳書に『貧困と怒りのアメリカ南部』(アン・ムーディ 著、樋口映美 訳、彩流社、2008年)、『歴史のなかの「アメリカ」』(樋口映美・中條献 編、彩流社、2006年)、『奴隷制の記憶』(ドロシー・スプルール・レッドフォード 著、樋口映美 訳、彩流社、2002年)など。
ヘザー・アンドレア・ウィアムズ
ノースキャロライナ大学(チャペルヒル)歴史学部 准教授
主要研究業績 単著:Self-Taught: African American Education in Slavery and Freedom (Chapel Hill, NC: University of North Carolina Press, 2005); Help Me to Find My People: The African American Search for Family Lost in Slavery (Chapel Hill, NC: University of North Carolina Press, forthcoming spring 2012); American Slavery: A Very Short Introduction (New York: Oxford University Press, forthcoming) 他。