カフカース

カフカース

二つの文明が交差する境界
木村 崇/編 、 鈴木 董/編 、 篠野 志郎/編 他
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発売日 : 2006/11/24

書名カナ カフカース
判型/製本 A5/上製
ページ数 354
ISBN 978-4-7791-1215-7
Cコード 0022
“文明の十字路”——スラヴ世界と中東世界の狭間にあったコーカサス——グルジアやアルメニアには固有のキリスト教文化が栄え、ダゲスタンはイスラーム原理主義の祖型を育んだ。埋もれた歴史を掘り起こす学際的成果。写真多数。木村 崇鈴木 董篠野 志郎早坂 眞理978-4-7791-1215-7二つの文明が交差する境界
目 次/カフカース——二つの文明が交差する境界


序 言——文化と文明の交差点としてのカフカース…………………………鈴木 董 7
 一 東西の路と南北の路と 8
 二 文明と文化の交錯するところ 9
 三 オスマン帝国とサファヴィー朝と 10
 四 スラヴ系正教徒のロシア人とカフカースと 11

   ・ オスマン帝国の黒海支配とスラヴ

第1章 帝国のフロンティアとしてのカフカース——一八世紀の帝政ロシアのカフカース進出とオスマン帝国…黛 秋津 17
 プロローグ——帝国のせめぎ合う場所 18
 一 ピョートル大帝登場以前の帝政ロシアとオスマン帝国 20
 二 ピョートル大帝時代のカフカース進出(一八世紀初頭) 26
 三 エカテリーナ二世時代のカフカース進出(一八世紀後半) 30
 四 一九世紀初頭のカフカース進出 44
 エピローグ・・帝政ロシアをカフカースへと駆り立てたもの 51
第2章 忘れられた歴史と二つの系図が交差するところ——アフガニスタンのグルジア人……………………前田弘毅 57
 プロローグ——二つの文明の十字路 58
 一 グルジア人の統治者 59
 二 「国民史」の陥穽 61
 三 忘れられた歴史 62
 四 ペルシア語史料からみえる「グルジア人の歴史」 63
 五 グルジア語史料の記述から 71
 エピローグ——歴史に埋もれたグルジア人 79
第3章 知られざる悲劇の歴史と記憶のはざまで——チェルケス人の「大追放」………………………………宮澤栄司 81
 一 流刑地で想う、「一八六四年五月二一日」のこと 84
 二 帝政ロシアの北西カフカース征服——大国間の駆け引きに翻弄される山岳民族 89
 三 チェルケス人の「大追放」・・カオスとなった移住と定住 93
 四 競いあう歴史と記憶のはざまで——大追放とハジェレト、二つの物語 101

   ・ 反グローバリズムの建築空間——アナトリア高原の建築文化

プロローグ…………………………………………………………………………篠野志郎 108
第4章 アルメニア共和国の建築文化——空間のトポロジー………………篠野志郎 113
 一 不在の場所、非在の建築 114
 二 建築と空間 132
 三 東地中海のキリスト教建築 137
 四 アルメニア建築空間の架構技術 153
 五 地域主義としてのアルメニア建築 170

第5章 図説・アルメニア建築——「多様性」への巡礼……………………藤田康仁 175
 一 建築史のフィールドに立つ 176
 二 初期(四〜七世紀)のアルメニア建築 178
 三 中・後期(九〜一四世紀)のアルメニア建築 197

第6章 アナトリアの覇者——セルジューク王朝の建築文化 ……………守田正志 211
 一 アナトリア地域へのイスラーム文化の伝播 212
 二 アナトリア・セルジューク建築概要(モスクとマドラサ) 214
 三 墓廟建築 219
 四 隊商宿——キャラバンサライ 223
 五 セルジューク建築空間の特徴 227
 六 将来を見据えて 230

第7章 地震工学者の目に映ったアルメニア共和国の建築…………………瀬尾和大 233
 一 はじめてのアルメニア訪問 234
 二 アルメニアの自然環境 234
 三 一九八八年スピタク地震 236
 四 歴史遺産としてのアルメニア教会建築 243
 五 高層プレキャスト建築の問題点 246
 六 今後の展開——文化遺産と現代建築を地震災害から守るには? 247

   ・ ロシア文学とカフカース

第8章 ロシア文学が「ゆりかご」で見た幻影………………………………木村 崇 255
 一 「見るもの」と「見られるもの」のすれ違い 256
 二 「野蛮なるアジア」・・イメージ生成のメカニズム 258
 三 ドブロリューボフのシャーミル観 267
 四 幻影をこえて 276

第9章 ロシアは「曖昧」な帝国か?——ベストゥージェフ=マルリンスキイ『アマラト・ベク』を読む………乗松亨平 283
 一 植民地主義への曖昧な「はじまり」 284
 二 ロシアの「曖昧」なオリエンタリズム 288
 三 ベストゥージェフ=マルリンスキイ 292
 四 『アマラト=ベク』のアンビヴァレンス 297
 五 アンビヴァレンスは「ロシア的」か 303

第10章 原初への遡行、他者との出会い——二〇世紀ロシア文学のカフカース表象を考える……………………中村唯史 311
 一 伝統と時代のはざまで 312
 二 原初への遡行(マンデリシターム・一九三〇年) 315
 三 他者との出会い(ビートフ・一九六七年) 324
 四 まったき他者、消去される他者(マカーニン・一九九五年) 334

結 語 バルト海から黒海へ、スラヴ世界を遍歴する………………………早坂眞理 343




木村 崇
京都大学大学院人間環境学研究科教授。著訳書に『М.Ю.レールモントフ関係類別露文文献目録 』 (1980)等がある。
鈴木 董
東京大学東洋文化研究所教授。著訳書に『オスマン帝国—イスラム世界の「柔らかい専制」』(鈴木 董著、講談社新書、1992) 『 図説 世界の歴史〈6〉近代ヨーロッパ文明の成立』(J.M. ロバーツ、鈴木 董ほか著、創元社、2003)『オスマン帝国の解体—文化世界と国民国家』(鈴木 董著、筑摩新書、2000)『図説 イスタンブル歴史散歩』(鈴木 董、大村 次郷共著、河出書房新社、1993)『都市の文明イスラーム』(佐藤 次高、鈴木 董共著、講談社新書1993) 『パクス・イスラミカの世紀』(鈴木 董著、講談社新書、1993)『イスラーム復興はなるか』(坂本 勉、鈴木 董共著、講談社新書、1993) 等がある。