夏の奥津城

夏の奥津城

梅宮創造/著
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発売日 : 2021/11/16

書名カナ ナツノオクツキ
判型/製本 四六/並製
ページ数 299
ISBN 978-4-7791-2790-8
Cコード 0095

会津地方の或る旧家の壊滅


たまたま地方の一旧家に生れて、年ふるままに人となり、しまいには天の定め、その命を召しあげ、遺された者ら、只ひたぶるに祈る。さて、祈る者びとも、かわるがわる、とき到りて同じ定めに就き、今度は逆に祈られる。一人また一人と、生れては死ぬ。死ぬとわかっていながら、生れてみれば嬉しいことも、辛いこともあろう。それもこれもが、いずれ等しく、ひとときの光芒放つ間もはかなく、果ては闇に消えゆくものの。かつてさんざめいた日々の生活、古い家屋敷、周囲をとり巻く山に川に、野に畑に、昔の俤すでに無く、ただ言葉だけがむなしく宙へ舞う。祈るべし、命あるかぎり祈るべし。神々の、この世に在りし証を温めながら祈る。

【第1部・夏の奥津城】
(序)兄弟
籠る日々

病を得て
大寒の朝
奥津城

天壌無窮
招魂
神々の集い
(跋)祈り

【第2部・譚草拾遺】
愚神祭
蘇生
独身
ジェイムズ・ジョイスへの旅路
イタリア叙事喜劇
梅宮創造
(うめみや・そうぞう)
1950年、福島県会津生まれ。東京内外の複数の大学で教鞭をとり、2020年3月に定年退職。目下、執筆にいそしむ。専門は19世紀イギリス小説であったが、日本近代小説にも多大な関心を持つ。
著書に『子供たちのロンドン』(小沢書店、1997年)、『シェイクスピアの遺言書』(王国社、2018年)、『ブロブディンナグの住人たち 』(2018年)『英国の街を歩く』(2019年)彩流社、『ディケンズの眼』(早稲田大学出版部、2020年)。
訳書に『夢魔邸』(トマス・ラヴピイコック著、旺史社、1989年)、『無名なるイギリス人の日記』(ジョージ&ウィードン・グロウスミス 著、王国社、1994年)、『じじバカ 世界でいちばん、孫が好き』(ソール・タートルトブ 著、サンマーク出版、2002年)、『英国紳士サミュエル・ピクウィク氏の冒険』(チャールズ・ディケンズ 著、未知谷、2005年)、『ディケンズ公開朗読台本』(チャールズ・ディケンズ 作、英光社、2010年)、『『クリスマス・キャロル』前後』(Charles Dickens、大阪教育図書、2013年)、『イノック・アーデンの悲劇・他』(アルフレッド・テニスン 著、大阪教育図書、2018年)等。