紀行 ダートムアに雪の降る

紀行 ダートムアに雪の降る

立野 正裕 著
四六判 / 396ページ / 並製
定価:3,500円 + 税
ISBN978-4-7791-2677-2 C0022
奥付の初版発行年月:2020年04月 / 書店発売日:2020年04月22日
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内容紹介

ダートムア再訪はわたしにとってある意味で「帰郷」と
言っていいほどの意味を持っていた。

しかし同時に頭のなかを吹き抜ける風にあおられながら、
自分のほつれた感情にまつわる映像の断片がぐるぐると
回転するのをわたしはいくぶんうとましくも感じていた。

だれか故郷を思わざる。

だがわたしの「故郷」はつねに現実の郷里とは別のところにある
としか感じられない。
ダートムアへの「帰郷」とは確かに日本に生まれた日本人として
いかにも場違いな言い方ではあろう。
あるいは、いっそそれこそ
通俗的な観光客の心理にすぎないと言うべきなのかもしれない。

つまりそれはトポグラフィカル・スノビズムであろう。

いや言い換えればそれらの土地の景観を目の当たりにして、
ほとんどそのつどデジャヴュつまり既視感と呼ばれるあの疎隔の感じ
と懐かしさとの混交した不思議な「感覚」。
この不思議な感覚を追究すべく6篇のエセーが紡がれたのであった。

著者プロフィール

立野 正裕(タテノ マサヒロ)

たての・まさひろ TATENO Masahiro
1947年、福岡県生まれ。明治大学文学部名誉教授。
岩手県立遠野高校卒業後、明治大学文学部に入学。
明治大学大学院文学研究科修士課程修了。
その後、同大学文学部教員として
英米文学と西洋文化史を研究。
反戦の思想に立ち、今日の芸術と文学を非暴力探究の可能性
という観点から研究している。
また「道の精神史」を構想し、ヨーロッパへの旅を重ね続ける。
著書に
『精神のたたかい 非暴力主義の思想と文学』
(スペース伽耶、2007年)、
『黄金の枝を求めて ヨーロッパ思索の旅・反戦の芸術と文学』
(スペース伽耶、2009年)、
『世界文学の扉をひらく 1・2・3巻』
(スペース伽耶、2008年、2010年、2011年)、
『日本文学の扉をひらく 1巻』(スペース伽耶、2013年)、
『洞窟の反響 『インドへの道』からの長い旅』
(スペース伽耶、2014年)、
『未完なるものへの情熱 英米文学エッセイ集』
(スペース伽耶、2016年)、
『遠野物語を読む 2   リバティアカデミーブックレット』
(永藤靖、立野正裕著、明治大学リバティアカデミー、2015年)、
『紀行 失われたものの伝説 フィギュール彩 21』
(彩流社、2014年)、
『紀行 星の時間を旅して フィギュール彩 35』
(彩流社、2015年)、
『スクリーンのなかへの旅 フィギュール彩 79』
(彩流社、2017年)、
『スクリーン横断の旅 フィギュール彩 98』
(彩流社、2017年)、
『根源への旅  神話・芸術・風土』(彩流社、2018年)、
『百年の旅  第一次大戦 戦跡を行く』(彩流社、2018年)、
『紀行 辺境の旅人』(彩流社、2019年)
などがある。

目次

第1章 蜃気楼

第2章 光陰

第3章 満洲の記憶

第4章 二人の大尉の死

第5章 レバノンの岩山

第6章 ダートムアに雪の降る

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