ドラキュラの精神史
著訳者名 | 小野 俊太郎 著 |
副題 | |
書名ヨミ | ドラキュラノセイシンシ |
仕様/ページ数 | 四六判/並製/256ページ |
定価 | 1,800円+税 |
ISBN | 978-4-7791-7082-9 |
出版年月日 | 2016/12/22 |
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被害者にしか見えないハーカー夫妻。ヘルシング教授や精神病院経営者のシュワード博士とは何者。なぜ小説が五月三日に始まり十一月六日で終わる。流行を取り入れるのは風俗を描くための新機軸か。境界を超える「ドラキュラ」。
目次
はじめに ドラキュラは死なない
第1章 異邦のなかの異邦人
オリエントに迷い込んだ者
オリエントから迷い込んだ者
ドラキュラのオリエント化計画
第2章 戦争としての『ドラキュラ』
ドラキュラと聖戦の記憶
トランシルヴァニアとアメリカ
大英帝国を防衛する
第3章 身体という戦場
ヴァン・ヘルシングと身体の争奪戦
帝国よりも大きくゆるやかに
ルーシーとミナの結びつき
第4章 精神という戦場
ヒステリーと睡眠不足
見えない意識を探る=操る
欲望の封印と孤独の治療
第5章 ホラーとテラーの間で
外部をむさぼり食らうロンドン
アイルランドとドラキュラ
火薬とテロリズム
第6章 視覚的に増殖する
ドラキュラと暗い部屋
映画に変身するドラキュラ
孤高の伯爵から学校の友だちへ
第7章 ジャパネスク・ドラキュラ
小説の日本化の試み
横溝正史『髑髏検校』
半村良『石の血脈』
山田正紀『氷河民族/流氷民族』
小野不由美『屍鬼』
萩耿介『鹿鳴館のドラクラ』
ドラキュラの日本化
おわりに 複製されるドラキュラ
著者プロフィール
小野 俊太郎(オノ シュンタロウ)
文芸評論家。
1959年、札幌生まれ。
文芸評論家、成蹊大学などでも教鞭を執る。
著書に
『ウルトラQの精神史』、『ゴジラの精神史』、
『フランケンシュタインの精神史』、
『スター・ウォーズの精神史』(彩流社)、
『モスラの精神史』(講談社現代新書)、
『大魔神の精神史』(角川oneテーマ21新書)
など多数。