アメリカにおけるヒロシマ・ナガサキ観
著訳者名 | 藤田 怜史 著 |
副題 | エノラ・ゲイ論争と歴史教育 |
書名ヨミ | アメリカニオケルヒロシマナガサキカン |
仕様/ページ数 | A5判/上製/395ページ |
定価 | 3,600円+税 |
ISBN | 978-4-7791-2607-9 |
出版年月日 | 2019/8/9 |
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米国人核認識の本質に迫る!広島・長崎原子爆弾投下のB29戦略爆撃機「エノラ・ゲイ号」展示を巡り論争の嵐が起きた90年代合衆国。なぜ論争が起こったのか?米国人が抱える原爆投下認識を、合衆国の歴史教育から紐解く。
目次
第1章 問題の所在──エノラ・ゲイ論争と原爆投下の記憶
第1節 アメリカにおける原爆投下認識
──エノラ・ゲイ論争から
第2節 アメリカ国民は何を知っているのか
第2章 原爆投下をめぐる研究動向
第1節 原爆投下決定研究における三つの学派の成立
第2節 原子爆弾に対する認識と反対論の有無
第3節 日本は降伏寸前であったのか
──アメリカ側の認識と実際の状況
第4節 米軍の日本本土侵攻作戦と予測死傷者数
第5節 原爆投下の代案と降伏の決定要因
第6節 原爆投下の歴史的コンテクスト
第3章 アメリカ歴史教育における原爆投下の決定
第1節 敗戦直後から1980年代まで
第2節 多様な見解の提示──1990年代の歴史教科書
第3節 反動の兆候──2000年代以降
第4章 歴史教科書における原爆投下の位置付け
第1節 歴史教科書における第二次世界大戦
──軍事的展開への偏重
第2節 歴史教科書における冷戦初期の構成
第3節 第二次世界大戦と冷戦における原爆投下
第4節 核時代における原爆投下
第5章 原爆投下と核時代── NASM の試み
第1節 エノラ・ゲイ号展示計画の立案
第2節 展示台本第一稿「岐路」の内容
第3節 展示台本第一稿への反応
第6章 国立航空宇宙博物館の挫折
第1節 「核軍拡競争」の削除要求
第2節 「核軍拡競争」の削除へ
第3節 「最終幕」中止の決定
結論
著者プロフィール
藤田 怜史(フジタ サトシ)
明治大学文学部兼任講師。
専門は米国史、戦争の歴史と記憶をめぐる問題について。
明治大学文学部史学科地理学科卒、明治大学大学院
文学研究科修了後、明治大学文学部助教を経て現職。
訳書に
『ヘンリー・スティムソン回顧録 上・下』(共訳、国書刊行会、2017年)、
『原爆投下とアメリカ人の核認識:通常兵器から「核」兵器へ』
(共訳、彩流社、2013年)、
『老兵は死なず:ダグラス・マッカーサーの生涯。』
(共訳、鳥影社、2016年)。