「ヘイト」の時代のアメリカ史

著訳者名 | 兼子 歩 編 /貴堂嘉之 編、他 |
副題 | 人種・民族・国籍を考える |
書名ヨミ | ヘイトノジダイノアメリカシ |
仕様/ページ数 | 四六判/並製/297ページ |
定価 | 2,500円+税 |
ISBN | 978-4-7791-2292-7 |
出版年月日 | 2017/2/9 |
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人種差別主義者にして性差別主義者、移民排斥論者のトランプ大統領が選出された「ヘイトの時代」のアメリカ。人種・民族・国籍といった観点で論じた刺激的なテキストからは「日本を問い直すためのアメリカ史」が浮かび上がる。
目次
序 アメリカの歴史から考える 兼子 歩
第一部 マイノリティの表象
第一章 人種的〈他者〉としての黒人性
――アメリカの人種ステレオタイプを例に――坂下 史子
第二章 先住民族の大地――
「移民の国」という幻想への抵抗――石山 徳子
第三章 統治の制度としての多様性
――アメリカ同性愛者権利運動の歴史から考える――兼子 歩
第四章 テクノロジーが創る国民・エスニシティ
――文化的アイコンとしての科学・技術と集団アイデンティティ
――土田 映子
第二部 マイノリティの「コミュニティ」を再考する
第五章 「差別でなく区別」考――
ジム・クロウ(人種隔離)は区別で、ERA(男女平等憲法修正)
こそが差別なのか?――大森 一輝/森川 美生
第六章 人種主義を生き延びるためのエスニシティ論
――コミュニティの二重性をめぐって――南川 文里
第七章 労働史から見た移民コミュニティ
――オマージュを乗り越えて――南 修平
第八章 黒人都市ゲトーを見つめるまなざし
――シカゴの事例から――藤永 康政
第三部 アメリカの「自由」とマイノリティ
第九章 「移動の自由」と「パスポート」
――自由の国アメリカにおける不自由――梅﨑 透
第一〇章 「自由の国」の憲法と社会
――日系人戦時強制収容から考える――和泉 真澄
第一一章 アメリカ難民政策の問題点
――受け入れ国への「感謝」が意味するもの
――佐原 彩子
編者あとがき 「ヘイトの時代」を生き抜くために
――トランプ大統領という悪夢の処方箋――貴堂 嘉之
著者プロフィール
兼子 歩(カネコ アユム)
明治大学政治経済学部専任講師。
アメリカ合衆国社会文化史、ジェンダー・セクシュアリティ研究。
主要著作
『〈近代規範〉の社会史――都市・身体・国家』
(彩流社、2013年)、『歴史のなかの「アメリカ」
――国民化の語りと創造』(共著、彩流社、2006年)、
『南北戦争の中の女と男――愛国心と記憶のジェンダー史』
(翻訳:ニナ・シルバー著、兼子歩 訳、岩波書店、2016年)など。
貴堂 嘉之(キドウ ヨシユキ)
一橋大学大学院社会学研究科教授。
アメリカ合衆国史、人種・エスニシティ・ジェンダー研究、
移民研究、歴史教育。
主要著作『アメリカ合衆国と中国人移民――
歴史のなかの「移民国家」アメリカ』(単著、名古屋大学出版会、
2012年)、『<近代規範>の社会史――
都市・身体・国家』(共編著、彩流社、2013年)、
『アメリカ史研究入門』(共著、山川出版社、2009年)など。